花を生けるのにいい花器の選び方は?後悔しないお花の飾り方

人の訪問も安心のお仏壇に飾る供花にぴったりな花器の種類と特徴をご紹介します。

仏様になられた故人やご先祖様へ気持ちを伝える手段のひとつにお仏壇へお花をお供えする(供花)行為があります。たとえば、ご家族が亡くなられた際は、生前に好きだったお花をお供えするのが良いとされています。ただ、お花を買ってきた際、どのようにして飾るといいのか、迷うことはありませんか?お花を選ぶだけでなく、どの花器を選ぶかでも、雰囲気がガラッと変わるものです。こちらの記事では、お花をお供えするための花器にどんなものがあり、どのように選ぶといいのかをご紹介してまいります。

ご自宅に飾る花器の選び方

花器の種類

花器には作家さんの好みや得意な技法の違いなどで、デザイン自体に個性がとてもはっきり出るものです。素材ひとつ取るだけでも、透明で内側が透けるもの、花器の深さで演出が変わるものなど、非常に多岐に渡ります。

色々な形状がある花器の分類

花器には、様々な形があります。縦に細長く伸びる筒状から横に広がるお皿のような形状まで、とてもたくさんの形状があります。規格などが決まっているわけではなく、サイズは造り手の自由な発想のまま創られていますが、形状の違いで6種類に大別して、特徴を分類したものを下でまとめましたので、ご紹介いたします。

各構成要素の名称

台所周りやリビングボードの上など、奥行きが狭い場所の場合

台所やリビングボードの上などは、テーブルなどと違い、あまり奥行きがありません。また、生活でメインの空間でもありますから、日用品も既に揃っている事でしょう。そうした場所では、花器が広い面積を占めるのが難しいため、筒状や横長の形状の花器を選ぶのがおすすめです。

自分以外の誰かと共にくつろぐ空間の場合、おもてなしなどで立ったり座ったりなども多くなると思います。立ち上がって眺めるのと、座ったまま眺めるのでは目線の高さが変わるために印象も少し変わってくるものです。じっくりとお花を眺める機会はテーブルからかソファーからなのかを考慮した上で、どの角度から見るのが映えるのかも加味して選ぶと失敗しません。

玄関に飾る場合

お客様が訪問された時、玄関にお花が生けてあるととても華やかになります。お客様が玄関を開けたその時から目に美しい花の彩りが飛び込んでくると、しっかりとお出迎えされているというとても良い印象を与えてくれます。下駄箱があれば壺型もいいですが、置く場所が無いという方は壁に掛けるタイプを選んでみてはいかがでしょうか。ただ、壁掛けの際は、花器に生けた花の高さをしっかりと計算してください。お客様の目線の高さに花がちょうど見える高さになるのが理想です。

花器の素材

まず最初に、花器に使用される素材を紹介します。

陶器製・磁器製・ガラス製・木製・竹製、銅製、鉄製、ステンレス製、アクリル製など、多岐に渡るもので、耐久性の違いから重さ、透明度など、それぞれに特徴があり、違いも多くあります。

陶製や磁器製

陶製や磁器製の花器には、清水焼や信楽焼・萬古焼・有田焼など日本を代表する産地のものが多く、歴史の深さからも色や形のバリエーションがとても多くあります。

土の質感を楽しめるものや、釉薬の色合いが美しいもの、筒形・壺形・水盤などのようにシンプルな形から個性的な形まで、様々あります。

ちょっとした空き空間に飾れるミニサイズのものや生け花用にデザインした大作用のものまで、サイズも非常にバリエーションがあり、様々な花器の中でも一番種類があります。

ガラス製

素材が備える透明感と特有の光沢で美しいのがガラス製です。暑い夏には内側が透けるガラスの特性が、眺める人に涼し気な印象を与えてくれます。ガラス素材は色や柄が豊富にありますから、お好みの花との組み合わせでとても華やかな彩りや鮮やかさを存分に楽しめます。ただし、ガラス素材は内側が透けて見えてしまうため、煩雑な見た目にならないようにスマートに生けたいものです。

竹製

昔からカゴやザルといった生活雑貨の素材として日本人の生活になじみのある竹素材は、使い込むほど味わいが出てくる良さがあります。風合いある竹の花器に朝顔やキキョウなどの草花を生けると、ナチュラルで自然な雰囲気で室内の雰囲気を落ち着かせます。ただし、元が生きている竹素材ですから、使用後は汚れ等を取り除いた上で、直射日光を避けて風通しの良い場所で乾かすなど、管理に気を払うと長持ちします。使うほどに経年で変化しますから、購入直後とはまた違った雰囲気を楽しめ、育て甲斐のある花器のひとつです。

金属製

独特の重厚な質感と品格をもつ銅製をはじめとする金属製の花器は、古くから生け花に使用されています。長く親しまれてきた歴史がありますから、複雑な装飾を施したものや、吊り下げて使用するものなど、鋳物には多くの表現方法があり、美しさの形も様々です。長い年月の内に多くの作家さんによって洗練されてきた銅製のデザインは、現代の様式でお花を生けてもモダンに仕上げる事ができます。

気をつけたい点が、使用後はしっかりと乾燥させるという事。濡れた状態のままにしておくと、花器が錆びつく場合もあります。華道を学ぶ人にとって憧れの花器ですし、お手入れに気をつければ、お部屋にアクセントを足すインテリア雑貨としても活用できます。

後で困らない、花器の色の選び方

花器には、様々な形があるように、色もとても豊富にあります。見た瞬間気に入った!という直感的な選び方もとても素敵ですが、実際に飾る時に違和感を覚えないよう、使いやすい色の系統をご紹介します。

色合いが明るく華やかなものからとても落ち着いたシックなものまで、花器には様々な色味があります。一番手軽なのが、そこに生ける花の中にある色と同じ系統の色が入ったものを選ぶことです。もしくは、花の色味を12色相環の反対色で選んでみるのもいいかもしれません。花器の形や色に応じて、飾るお花自身の作品の雰囲気が大きく変わります。花の色と花器の色、はたまた花の大きさに会うサイズのものを考え、色々と組み合わせを考えるのも楽しい事でしょう。

また、白や黒のノトーンの花器は、重宝します。
花の鮮やかな彩りを邪魔する事がなく、どの色の花とも合わせやすいので、一つあると大変便利です。

たとえば黒ひとつとっても、ツヤの有無や色の深み、素材の質感で雰囲気も異なりますので、お気に入りのものを探すのもたのしいですよ。

花と花器の組み合わせを選ぶのに自信がない方へ

私たちCLAPSでは、ご自宅へ飾るためのお花のセットを多数ご用意しております。専属のデザイナーが、お客様からのご要望を頂いて商品化したものも多数製作しております。大切な方へお贈りするギフト仕様も多くご用意しておりますので、きっとお気に入りのものが見つかるはずです。

当店のお花のセットは、生のお花へ長持ちする加工を加えたプリザーブドフラワーです。美しく咲く様子を長期で保存しておけますので、お部屋を明るく彩るインテリアとしてはもちろん、お仏壇へお供えする仏花としても大変に役立ちます。お水交換の必要がないため、ギフトとして贈られた方も管理のお手間がないため、大変に喜ばれます。

当店の営業日では、お電話で直接ご希望やご相談も承っております。お気軽にご連絡くださいませ。